ガイアの夜明けとカンブリア宮殿の違いを考えた
ガイアの夜明けとカンブリア宮殿を毎週見るようになって、以前はわからなかった両者の違いがわかるようになってきた。
どちらもテレビ東京系列の経済番組で、日経新聞社提供の『日経スペシャル』シリーズとして放送されている。ガイアの夜明け(以下、ガイア)の方が先発で、カンブリア宮殿(以下、カンブリア)はガイアの4年後に放送開始したらしい。
スタジオトークの有無
両者でわかりやすく違うのがスタジオトークの有無。
ガイアはほぼ100%現場ロケのVTRで構成されるのに対して、カンブリアではスタジオに企業経営者を招き、インタビュアーの村上龍さん小池栄子さんとのスタジオトークが行われる。
ガイアでも松下奈緒さんが出演者にインタビューするものの、カンブリアに比べるとトークがメインという印象はない。
スポットライトの当たる先
放送を何回か見るうちにわかるようになった違いがこれ。取り上げるテーマというか、スポットライトの照射先が明確に違っている。
カンブリアは企業経営者を招くだけあって、毎回ひとつの『企業』にスポットライトを当てている。事業内容や企業文化、経営者の人柄や創業時の話だったりと、その企業がどういう事業をしていてどんな魅力や強みがあるのかが伝わってくる。
一方のガイアは企業そのものというより『取り組み』に焦点が当たっている。
最近の例で言うと、不要なコメを原料にした脱プラスチック素材の登場だったり、地方移住する家族の生活だったりと、主題が企業に留まらないことも多い。
また、カンブリアは経営者が企業経営や未来への展望を語るのに対して、ガイアは現場担当者の奮闘が描かれるというのも対照的に感じる。経営目線か現場目線かの違いは色濃く出ていて面白い。
カンブリア宮殿が好き
長く見ていると自分の好みもわかってきて、どうやらカンブリア宮殿の方が好きらしい。
1社に絞って紹介されているので情報が発散せず理解しやすいのと、経営者の考えや思い、企業の魅力が伝わってくるのが良い。
なにより好きなのが最後の編集後記。
企業の魅力を的確に捉えた村上龍さんの詩的な文章と、ナレーション&BGMが絶妙なエモさを醸し出してる。
これからも長く続いてほしいと思う。